エンジニアの働き方 〜派遣技術者〜

シェアする

「派遣技術者」という働き方の選択について、語られている本は、今までほとんどありません。実態としては、国内で数万人以上の方が働いているにも関わらず、どちらかといえば、日陰な存在でしょう。


働き方は生き方 派遣技術者という選択 (幻冬舎文庫)渋谷和宏

リーマンショック後の「派遣切り」「派遣村」の騒動後、世間での派遣社員というものへのネガティブなイメージは消えていないと思います。

特定分野のスペシャリストとして高い技術力を持つ「派遣技術者」は、派遣会社に正社員として雇用されたうえで、メーカーの開発現場で活躍している現実。

この本で語られている「派遣技術者」は、登録型の一般的な派遣社員ではなく、派遣法改正前で言うところの「特定派遣」に属するエンジニアたちを指しています。つまり、短期的な雇用契約で生活や収入などへの不安定感を抱えていない方々です。

世間的には、子会社や関連会社の社員の出向であったり、顧客先常駐の働き方(所属企業と就業先企業が異なる)は、以前から、メーカーやIT業界などでは、当たり前のように存在していた働き方とも言えます。

社内の煩わしいことには関わらず、ひたすら専門的技術スキルを活かして働くスタイル。だからこそ、年単位で現場で活躍できるし、信頼を得ている貴重な存在です。

著者が、派遣技術者、派遣元企業担当者、派遣先企業担当者など、立場の違う人たちへ丁寧にインタビューを繰り返しているので、実像がリアルに伺えます。

1点だけ気になるのは、テクノプロ社だけに限定した情報収集という点であり、賞賛が中心で、給与等の待遇面に関する「派遣技術者」の抱える問題については、トーンを抑えられている点です。

同一労働同一賃金ならば、処遇は変わるはず、という意見もありますが、派遣会社の経営という実態を踏まえると、プロバーの従業員よりも、明らかにコストをかけて、「派遣技術者」を受け入れることにハードルが高い課題はあります。

また、技術やスキルの向上を派遣会社側がどこまで本当にバックアップできるのか、ということも大きなネックになります。適材適所にエンジニアを配置できるのか、もし、スキルチェンジがうまくいかなければ、その後の働き先となる現場は確保できるのか、など難しい課題は残ります。

この本で取り上げられている、テクノプロ社や、技術者派遣(旧来の”特定派遣”、今では、”無期雇用派遣”)のエンジニアの為に、教育・トレーニングを充実している点は、特筆すべき点に感じます。

派遣法改正に伴い、派遣社員の教育・トレーニング、キャリアコンサルティングなどの強化は重視されるように変わってきています。

ここには、労働者の希望と、実際の本人の素養やスキルが合致しない場合、など個人の職務適性を時代や環境に合わせて、リードしていかなければならない、という重い課題が派遣会社に求められています。

スキルやキャリアというものは、型通りに収まるとは限りません。

一人一人の人生と、社会環境の変化に伴い、変わり続けていく時代になり、答えが1つとは限りません。それだけに、キャリアサポートというのは、簡単に対応できるものではなく、ノウハウとして定型が固まったとしても、働き手にマッチしないということは多くなり、労働者側も、自分自身の将来に向けて、常に意識し、能力を伸ばさなければ生き残れない時代になっています。

以前、このブログで「計画された偶発性」「計画的偶発性理論」についても、深く掘り下げて、じっくりと考える必要性を感じています。

今、行動する勇気杉山大輔 を読みながら、自分自身についてもじっくりと考えています。近々、レビューをブログにアップします。

会社に頼って、キャリア・スキルなどを考える時代から、自分自身がどのように未来を思い描きながら、働き方、生き方を選択していくのか、という厳しい時代に、私も含めたサラリーマンは置かれているのでしょう。

不安定・不確定な時代であっても、日々、頑張っているサラリーマン同志を応援する、サラリーマンのサポーター、【サラサポ】ブロガーとして、私、安斎 輝夫も日々、思い悩みながら、情報を吸収した上で、共有・展開していきます。
皆さんのヒントになること、パワーやエネルギー、モチベーションに繋がるように、ブログを日々、書き続けます。