【レビュー】『本を読む人だけが手にするもの』藤原和博

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「何故、そんなに本を読むのですか?」

レビュー(書評)を書いている私に対して、質問を受けたことがある。

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「楽しいから。」とあっさりと答えることが多いのだが、もっと深い理由を知りたい人は、さらに深く尋ねてくる。

「1冊の本から、今まで知らなかった情報、アイデア、言葉をもらい、共感や感動したり、自分の人生に役立てようと思う。情報を収集するだけではなくて、あえて、アウトプットするように書くことで、理解を深めつつ、誰かの役に立てれば嬉しいから。」

と、私は答えている。


本を読む人だけが手にするもの藤原和博

読書によって、想像力や、複眼思考(クリティカル・シンキング)、集中力、バランス力が身に付き、世の中を生きる力が得られると、藤原さんは、著書の中で語っています。

“読書とは、「他人の脳のかけら」を自分の脳につなげること”

自分の脳の中になかったものを、読書で得ることで、刺激を受けて、脳が活性化する。

“21世紀型の成熟社会で求められるのが情報編集力である。情報編集力とは、身につけた知識や技術を組み合わせて、‘納得解’を引き出す力だ。”

情報収集力ではなく、情報を加工しながら吸収していく、情報編集力。この2つの力がこれからの時代は求められると言う。

「コミュニケーション力」
「ロジック力」
「シュミレーション力」
「ロールプレイング力」
「プレゼンテーション力」

という5つのリテラシーに加えて、本質を洞察する為に、自分のアタマで考えて、主体的な意見を持つ態度としての複眼思考(クリティカル・シンキング)を磨くことが読書により可能になると指摘。

本を読むことは、色々なスキル、力になるのは理解できますが、果たして、どんな本を読んでも可能なのか。難しい分厚い本を読まなければいけないのか。

そんな不安に対して、いろいろなジャンルの本を乱読することを藤原さんは薦めている。

私も自分の興味があるジャンル、好きな著者の本に偏りがち。周辺の分野、知らないこと、苦手と感じている世界にも、手を広げることが、私の課題です。

“ただ、単に本を読んで、インプットすることだけをやっていても、読書の習慣は身に付かないかもしれない。アウトプットの前提のないインプットでは、途中でだれるし、何より飽きる。(〜中略〜)出口(目的や目標)のない読書は、その行為に意味を見出せなくなりやすい。だからこそ、本はただ読むだけでは終わらせないほうが習慣が続く。しかも、もうちょっと楽しい。”

“なぜ、アウトプットが大切なのかといえば、本を読んで、それを「自分の意見にまでつなげることができる」という成功体験になるからだ。”

私の伝えたかったことを、本の後半のメッセージとして気持ちよくフレーズにまとめてくれていました。

自分の脳に刺激を与えて、知識や知恵として、役立てることが可能になり、即効性がなくても、情報として残しておける。ひらめきであったり、話題の展開には、読書は最高だと思います。

人生で、いったい何冊の本が読めるのか。1冊の力は、大したことないかもしれません。たまに、はずれの1冊、途中で読み捨ててしまうものもあるでしょう。それでも、多くの本を読み続けて、吸収して、自分の中に取り入れながら、アウトプットも続けていければ、人生を変えていく習慣のキーポイントになると私は信じています。