【レビュー】『お金持ち入門』土井英司

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お金持ちとは、どんな資産を築いているのだろう

私は、今まで、お金に関する本を色々と読んできました。

おそらく、子どもの頃、母親から、節約と貯金の価値を念仏のように刷り込まれてきたことが原点です。お金を稼ぐという観点でのマネー教育というよりは、何か会った時の為に、お金、資産を守るという考え方をベースにしています。

大人になるまでは、それを遵守していました。郵便局の定額貯金にお年玉を預けて、コツコツと増やしたお金が、住宅ローンの頭金の一部に含まれていました。人生の時間をかけて殖したお金だけに、ありがたみと貴重な経験に感謝しています。

今では、当然、貯金だけではなく、保険、投資など、色々な金融資産の存在を知り、実践するようになりました。

Amazonのカリスマバイヤーとして、ベストセラーを世に多く送り出し、日本で一番お金の本を読み、プロデュースし、投資を実践しているという、土井英司さんが編集した、お金持ちの入門本を読んでみました。

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お金持ち入門 資産1億円を築く教科書土井英司

400ページ近い分厚さに、圧倒されました。

お金持ちになるための4つのルール

① 「年収」よりも「資産」が大事
② 貯めたら一定の範囲内で大胆に勝負をかける
③ サラリーマンでも節税できる仕組みを持つ
④ リスクのない借金をする

誰でも、資産1億円は作ることができる、と断言しながら、各章を専門家が執筆することで、内容の専門性をバラエティに富む一冊にしています。

まずは、無駄を減らして、とにかく、300万円を貯蓄すること。いわゆる、タネ銭を作るという定番の話。

そのベースのタネ銭を株式や債券、投資信託という金融商品でリスクを取りながら運用して増やすという考え方もオーソドックス。正しい知識があれば、リスクは抑えられ、少しでも社会のことを理解しながら、資産形成につなげるというのは、悪くないアプローチです。あくまでも、投資であり、投機やギャンブルではない点は重要です。

次に、サラリーマンでも節税ができるとして、裏技的な部分を公開。お金持ちは、脱税ではなく、節税の知識をもって、取り組むことで、資産を確実に増やしているのは理解できます。

さらに、不動産。人生で最大の買い物であるマイホームの物件選びを解説し、次のステップとして、不動産投資についても展開されます。借金をして、レバレッジをきかせて、資産を手に入れるという点は、他の投資とは異なり、知識と多少の労力を持てば、スタートできる方法である点をアドバイスしています。

そして、特筆すべきが海外投資として、人口増の期待できる新興国への投資を促すのは、他のマネー本とは異なり、新鮮でした。アフリカへの投資が大切であるというのは、国の施策としては、当然ですが、個人の投資活動に組み入れる話は、若干、ハードルが高いものとして、受け止めざるをえません.

人生で2番目に大きな買い物となる、保険の話。生命保険、医療保険など、無駄を省きつつ、どんな商品が必要で、不要な保険はどのようなものかを、分かりやすくガイドしてくれています。日本人は、世界でも類をみないほど、保険好きの国民と言われています。税金には不満をもっても、保険は、万が一のために、という理由で好んで加入している人が多いだけに、見直したり、正しい知識を把握することは、大切です。

最後には、相続の話まで展開。相続税の対象者が広がったこともあり、着目されていますが、誰かにお金を残すよりは、自分で使い切るべし、というスタンスも、余計な争いや心配を人生の後半でもたないために、必要なのだと納得しました。

結局のところ、自分の資産を作る為に、どのような価値判断で、資産ポートフォリオを長期的に構築するのか、という点がポイントです。何か1つの金融商品や分野だけに偏ることは、不測の事態に対応できなくなる可能性があります。

単純な儲け話でも、夢物語でもなく、「お金持ち入門」のタイトル通りの一冊でした。

サラリーマン同志も、仕事で稼ぎ、細かな節約をし、日々の生活を送っているでしょう。お金のことだけに神経質になる人生は楽しくはありませんが、借金や生活が苦しくなりすぎて、つらい人生を歩むことも避けたいものです。適切な金融商品と資産形成の知識を持つことから、スタートするのは王道です。知識不足だけど、お金に興味があるという方には、オススメの一冊です。