「サードプレイス」の歴史背景論と私の熱意

サードプレイスの考え方に共感できる日本人が増えている理由(歴史背景論)

今回は、「サードプレイス」(第三の居場所)の考え方に共感できる日本人が増えている歴史的比較を考えてみます。(少しだけアカデミックに)

第二次世界大戦後、高度経済成長などに象徴される昭和的な「モーレツ社員」「24時間戦えますか」の文化は、長時間必死に働くこと、仕事・職場に全力を投じることが美徳とされてきました。

あの時代のスゴさは、散々働いた上で、社員旅行や接待も含めて同僚と過ごす時間の長さにあります。社員が家族同然と言えるような時代だったとも言えるでしょう。

その後、マイホームパパやイクメンなどに象徴される、家庭も重視しながら働く時代にシフトしていきました。

この背景には男女雇用機会均等法が施行されて、女性の社会進出が進み、収入を得ることだけが家庭の中心的な役割だった男性が、働く女性・妻・ママを支える為に、考え方やライフスタイルを変えざる得ない時代に突入しました。

今も、大半の働く人は、「家庭・家族」と「職場・仕事」の2本柱で時間を過ごしています。

ここに彩りを加えるのが、個人の趣味の世界。

マニアックなものまで含めて、個人やグループで楽しむ空間が生まれてきました。

ここは余暇とされて、あくまでもライフスタイルの2本柱の補完的な意味合いで、語られる領域から出ませんでした。

そこから、時代は進み、SNSなどのソーシャルネットワークが影響を与える時代に変わり、「家庭」でも、「職場」でも、「趣味」でもないものに興味を持ち、接点のなかった個人間同士が繋がりを持つようになりました。

これは、オイルショック・第二次ベビーブーム前までは日本に存在していたであろう「地域社会」の存在と類似している点が多く見受けられるように感じます。

ある意味、「おせっかい」と「偶然」が生み出すゆるやかな関係と捉えてみると見えてきます。(地域社会の“しきたり”などの縛りが強すぎる場合は除外して考えましょう)

たとえば、ソーシャルで展開・拡散される各種イベントは、地域のお祭りと同様な一過性の盛り上がりを魅せる点では似ています。

一方で、明らかに違うのは、物理的距離の制約がない点です。それぞれの生活テリトリーが繋がっている必要はありません。

極端な話、北海道と沖縄であっても繋がるイベントは作ることができます。(動画のライブ中継、スカイプなど)

それとなく仲間や相手の状況を知りつつ、プロジェクト・イベントなどの単位で協力しあえる関係は、従来の会社の組織単位での業務、プロジェクトチームも越えて、「ゆるやかなつながり」を生み出しました。

定期的な食事会・飲み会的なものからスタートして、楽しむ方は増えてきました。

いわゆる「オフ会」的なカルチャーです。

誰もが、最初のオフ会参加は緊張します。

1名で単独で参加すると、周りは誰も知らない人ばかり。黙っていては何も進まないため、自己開示として自己紹介やアピールを行うことができて、馴染んでいきます。

もちろん、全てが成功する訳では有りません。ゆるやかなつながりの関係は、それぞれの持つ価値観が異なるからです。

つまり、継続的な関係ではなく、点としての交流になりがちなのです。

私は参加したことがありませんが、お見合いパーティーのようなものでしょうか。

お互い理想の異性を求める者の場ですが、参加者同士は目的は一緒であっても、うまくいったカップル以外は、それぞれが接点をもつことはないでしょう。

目的を成し遂げた後で、つながる必要がない関係と、目的次第では、継続的につながる関係の二種類があるわけです。

サードプレイスは、どちらも対応していると言えるでしょう。

私の考える「サードプレイス」の姿とは

レイ・オルデンバーグのサードプレイス―― コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」で取り上げられたパブやカフェなどは、常連が集まる場でもあるし、ゲストが訪れることもできる空間です。

個室空間に拘ることなく、開かれたオープンスペースであることは、サードプレイスを成り立たせるうえで、大事な条件になります。

もちろん、スペースだけではなく、参加者同士のマインドもオープンでなければいけません。目的が「◯○を達成する・成功する」と完全に共通の目的でない以上、それぞれの軸足は異なります。

ゆるやかにつながる仲間同士がお互いと話をしながら、交流して、新しいヒントや人脈を得ながら、成長していける空間こそが、「サードプレイス」の前提なのです。

さらに、今の日本人は、仕事、家庭、社会全体も煮詰まっている閉塞感を共通して抱いています。

少しでも、その状況を変えたいという思いを、多かれ少なかれ考える人が増えています。

そこに「サードプレイス」はピッタリとはまります。

もちろん、場所としてのこだわりを考える人も貴重です。

カフェとコインランドリーを組み合わせるとか、意外なものを組み合わせることで、何かをビジネスとして実現しようとしてます。おそらく、

ゆるやかなつながりにより、癒しを与える場になることは間違いありません。

私の考える「サードプレイス」論としては、この場所だけの問題ではないのです。

物理的空間だけに頼ると、時間的制約、距離感の問題などに縛られてしまいます。

せっかく、インターネットが社会インフラなのですから、もっと活用して、情報を拡散し、つながりをゆるやかながらも広げていき、しかも、「サードプレイス」の共同体に関わる人が、成長・成功していけるようなものを作り上げたいのです。

では、何を持って、成長・成功と言えばいいのでしょう。

お金や地位を求める人もいるでしょう。これらは手段なのではないでしょうか。

目的にしてしまうと、素直に楽しめなくなります。

楽しくなければ、どんなコミュニティ・プラットホームも続いていきません。

人が楽しめるためには、ワクワク感を味わえる為には…。

自分の夢を叶えることを目的にして「サードプレイス・ラボ」を立ち上げようと決めた思考の流れです。

目の前の追われる現実だけに集中し過ぎては、忘れてしまいがちな、自分の奥底に眠る夢を言語化して、周りの仲間と応援・サポートしながら実現していけたら、もっと、毎日が楽しくイキイキできるはずです。

しかも、この「サードプレイス」を成功させる為には、本来の「職場・仕事」と「家庭・家族」との時間や関係性を見直して、より良くしていくことが必要になるのです。

自分自身のマネジメント力が上がります。自分の夢、仲間の夢を脳の中に埋め込むことで、ある時、ひらめきが生まれます。

行動を起こせば、その先に見えるのは、夢の実現なのではないでしょうか。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。